【時代遅れ?】昇進試験・昇格試験は本当に必要なのか

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この記事でわかること
  • 昇進昇格試験が必要な理由と不要な理由
  • 昇進という社員選抜の透明性を担保するため、試験制度は続く可能性が高い。

会社のライフスパンが短くなり、所属する社員の勤続年数も短くなりつつあります。

そのような中で、本当に昇進・昇格試験は必要なのでしょうか?

会社が社員に求める、専門性は時代の流れとともに、猛スピードで変わっていくのに、試験受験時の能力を、画一的な手法で計り、その結果で、職位を決めていくことは、本当に有効なのでしょうか?

私の所属する会社でも、昇進試験・昇格試験の出題の手法が変更されたり、簡素化の傾向が顕著になってきました。

今回は、昇進・昇格試験は、時代遅れなのか?本当に必要なのかをテーマに書きたいと思います。

昇進昇格試験が不要な理由

履歴書

1.試験ではその人材の一部の側面しか評価できない

面接や論文などの試験では、受験者の能力の一部しか測ることができません。

本来であれば、普遍的などこにでも通用するような仕事力を計測できるような方法が理想ですが、そんな都合の良いものは、ありません。

トータルとしての仕事力を評価しようとした場合、チェックすべき項目が多すぎるのです。

結果、試験内容を工夫しても、会社が求めるプレイヤーとしてもマネージャーとしても優れた資質を有している人間を選抜することには、つながりません。

アメリカの諺で、『セールスマンを1人昇進させるということは、1人の優秀なセールスマンを失い、1人の無能なマネージャーを生むことになる。』というものがあります。

昇進試験を実施して、社員を選抜し昇進させても、その人が職位に応じた能力を有しているかは、全くの未知数です。

しば

昇進・昇格試験の実施が、優れた人材の登用に必ずしも直結しない。

試験の実施に意味がないという考え方があります。

2.将来的に必要なスキル・資質を評価する試験の実施は難しい

ノーコードで簡単なシステムを作ることが、誰でもできる時代になりつつあります。

こういったスキルを身につけることができれば、、WEB上に溢れる統計データを分析し、自分なりの真実を見つけ、事業に落とし込むことができるようになります。

一部の企業で、スキルや最新の専門性に着目した試験が実施されていますが、専門性は、目まぐるしく変わっていくので、それを測るような試験では、その時点では最適な試験であっても、すぐに陳腐化してしまいます。

専門性の流行り廃りのサイクルが早いこれからの時代に測るべきは、専門性ではなく、常に新しい専門分野に飛び込めるような資質があるかないかです。

一時期、うち会社の昇進試験でも、プレゼン動画を自分で撮影して提出するような形態が導入されていました。が、1年でなくなりました。

恐らく、コロナに配慮して、面接をなくすための代替策としてのことだと思いますが、個人的な感想は、人事は迷走してるなぁと。

動画の編集や撮影技術は、職場にほんの数人しっかり使える人間がいれば、組織として十分にまわります。全社員がマスターする必要のないスキルです。

わざわざ、受験者に試験を機に身につけさせる必要はありません。

負担(社員の努力)と成果(会社に蓄積されるノウハウ)のバランスが取れていない行為はやるべきではありません。

しば

上段で述べた理由と同様、昇進試験という形態に限界があるということです。

昇進昇格試験が必要な理由

履歴書

1.職位に求める能力の要件を、組織内に示すことができる

会社という組織を、継続していくためには、その時々にあった人材を登用し、運営の舵取りを任せていかなければなりません。

そして、昇進・昇格の制度は、会社が今、どんな力を持ている人を求めているのかを従業員に理解してもらう、機会になります。

例えば、昇進・昇格試験の合否は、人事評価、面接、小論文(志望動機)などを組み合わせて判定されるケースがほとんどです。

ここから、組織側のメッセージとして、昇進や昇格したければ、以下の3点が求められていると読み取れます。

昇進するために組織から求められていること
  1. 社員として一人前であること
  2. コミュニケーション力があること(想定外の質問についても、返答できるだけの言語能力があること)
  3. 文書力(言語能力)が一定レベルに到達していること

この組織の意向をしっかり汲み取って自己研鑽を重ねた人が、昇進・昇格していくのです。

しば

このメッセージに気がついていない人もいます。

2.昇進に対する納得感の醸成・不公平感の解消・制度の透明化

昇進とは、表向きは、適材適所で、組織を活性化させるための仕組みとされていますが、その本質は、社員の能力に優劣をつける行為です。

運良く昇進した人間にとっては、モチベーションが高まる機会になりますが、昇進できなかった人にとっては、これまでの努力を否定されたように感じてしまい、組織への不信感を高めることにつながります。

評価基準が明確でないと、コネがある人が昇進する、上司に気に入られている人が昇進するといった、誤解が広がります。

社員は不透明感のある組織に対して、愛着や帰属意識を持つことはできません。

昇進・昇格という手続きの透明性を担保するために、例え、その採点基準がブラックボックスであっても昇進試験試験が必要なのです。

3.普遍的な能力を図る物差しとして機能する

一般的に昇進試験では、面接や小論文が課されることが多いようです。

面接試験では、志望者の言語瞬発力を測るために行われます。

想定外の質問が出されたときに、受験者がどうやって自分のバックボーンから、論拠を示して自身の意見を組み立てるのかをみるために実施されています。

この言語的瞬発力は、あらゆるビジネスシーンで求められ、例えば、相手を説得しなくてはいけない、交渉ごとなどで力を発揮します。

同様に小論文では、文章力つまり、文字を使ったコミュニケーション力を測るために実施されます。

この文字のコミュニケーション力も、事務連絡のメールから新しい企画のプレゼンまで、あらゆる場面で必要となる力です。

昇進試験とは、特定の受験者だけが有利にならないよう、一律の基準で、評価する(所属部署で不公平が生じないようにする)制度です。

つまり専門力ではなく、あらゆる業務で使える普遍的な力を問うことを目的としており、面接や小論文は、昇進試験をとおして、普遍的なビジネススキルを持つ人間を選抜するという意味では、最適な手段であるといえます。

まとめ 昇進試験は今後どうなっていく??

コツ

ここまで、昇進試験が、不要な理由と必要な理由を、列記してきました。

個人の意見としては、社員に役職を与えるために、なんらか選抜試験を実施するという仕組みは、今後も残り続けると考えます。

待遇に差をつけるには(ある種の区別には)、公平性や客観性が担保されねばならないからです。

加えて、現場レベルの視点で考えると、どこの馬の骨かわからない人ではなく、実績や能力が証明された人に、部下はついていきたいハズだからです。

ただし、昇進試験とは、その組織の人材が入れ替わらないことを、前提とした制度でもあります。

昇進させた人材(更なる経験を積ませるため選抜した人材)が、数年で辞めてしまうような状況なら、その制度を維持する意味合いは低くなります。

組織における人材の入れ替わりが激しくなる中で、公平性や客観性の担保というメリットと、結局手間暇かけて選抜しても組織定着しないというデメリットを天秤にかけてみて、メリットの方が大きい限りは続くのではないかと思っています。

じゃあ、その地点はどこやねんと問われそうですが、その答えは持っていません。

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