昇進・昇格試験|小論文の書き方講座(構成編・実践編)

小論文

昇進試験・昇格試験で求められる小論文では、『現場の課題に対して、自分の意見を論理的に展開する』ことが求められます。

ただ単純に、文章を並べるだけではダメで、最適な言葉を最適な順序で並べる必要があります。

小論文が苦手な人の原因を2つに大別すると、以下のとおりです。

  1. 文章を書くのが苦手(うまく書けない)
  2. 文章を書くことは出来るが、小論文に組み立てられない(うまく順序立てて、文章を並べることができない)

もし、文章を書くことが苦手なら、まずは文章力を高めることに取り組むべきです。

参考記事【科学的エビデンスあり】社会人が文章力(論理的思考力)を鍛えるには、読書が最強です。

この記事は、前述の2.『うまく順序立てて文章を並べることができない方』を対象に、その作成の方法と段取りを解説したいと思います。

なお、昇進試験の小論文を書くにあたっては、基本的なルールがあります。

例えば、文法的なルールであれば以下のようなものが該当します。

押さえるべき文法基礎ルール
  1. 主語と述語は近づける。
  2. 修飾語と名詞は近づける。
  3. 文章は短く、端的に。1文で60文字くらいを目安に。
  4. 1つの文には、ワンセンテンス、ワンメッセージ。2つ以上の意味を入れない。
  5. 専門用語や、ビジネスカタカナ語(アジテーション、アジャイル)を使わないこと。
    ※採点が、外注の可能性があります。誰にでも伝わる文章を心がけるべき。

基本的なルールに不安がある方は、まず先に、以下の記事をご覧いただくことをおススメします。

参考記事昇進・昇格試験|小論文の書き方講座(基礎・基本ルール編) 

小論文の組み立て方

先に結論を書くと、小論文の組み立て方は以下のとおりです。

小論文の書き方(実践編)
  1. 論文のパーツとなる材料(文章)をつくる(箇条書きでOK)
  2. パーツは、①言葉の定義、②達成すべき理想、③現状(課題)、④解決方法(現状⇒理想に到達するためのアクション)
  3. 全体のバランスを考えながら、①⇒③⇒④の順番に並べ替えて完成

しば

順を追って解説します。

小論文をいきなり書き始めてはダメ

小論文をノープランで書き始める人がいますが、結局は、書いては消しの繰り返しが増え、逆に時間がかかるのでおススメしません。

小論文を最短で作成する方法は、『論展開に必要な、パーツとなる文章を作成し、そのパーツを最適な順序に組み立てる。』これしかありません。

最適な順序とパーツの作り方さえ分かれば、誰でも説得力ある小論文が作成できます。

小論文には型がある(最適な順序とは何か)

スムーズに論理を展開するには、パターン(型)があります。メジャーな所でいうと、PREP法とか3段構成(序論⇒本論⇒結論)などでしょうか?

どのような文章の型であっても、結局のところは、『先に結論を書いてから、その論拠を並べる』か、逆に『先に論拠を示し、結論を導き出す』のどちらかしかありません。

そして、どちらが書きやすいかといえば、結論を示してから、論理展開する形の方が、圧倒的に書きやすいです。

なぜなら、結論ありきで書くと、論理展開がブレないからです。読み手側にとっても、先に着地点が示されている方が安心して読めるというメリットがあります。

つまり、先に結論を示す形の方が書きやすく評価されやすいのです。

書きやすく評価されやすい小論文
結論が先、根拠は後に書く

この『結論⇒根拠』の順を軸に、自分の意見を論理展開していく際の、最適な順序は、次のようになります。

昇進・昇格試験の小論文で最適な文章の型
  1. 言葉の定義(現状)
  2. 結論:課題(解決すべき課題)
  3. 根拠:どうやって課題を解決するか

抽象論より具体論

根拠部分を書くにあたって、1つ注意しなければならないのは、第3者の視点で書いては駄目ということです。

抽象的な理想論より理想と現実のギャップを、どうやって解決するのか?

それを、組織の実態に即して書く必要があります。

ビジネス本に書いてあるような理想論は不要です。

評論家的な視点も不要です。昇進昇格試験では全く求められていません。

理想論のその先が問われているのです。

理想論を書いたところで、採点者側は「そんなことは知っているよ」という不満が残るだけです。

あなたの経験から感じた問題点とその解決方法を率直に書く必要があります。

根拠を書く際の注意点
求められるのは現実に即した当事者のアイディア・意見。評論家的な意見は不要。

パーツとなる文章の作成方法

繰り返しになりますが、小論文書き方は以下のとおりです。

小論文の書き方(実践編)
  1. 論文のパーツとなる材料をつくる(箇条書きでOK)
  2. パーツは、①言葉の定義、②達成すべき理想、③現状(課題)、④解決方法(現状⇒理想に到達するためのアクション)
  3. 全体のバランスを考えながら、①⇒③⇒④の順番に並べ替えて完成

では、パーツの作り方を解説します。

①『言葉の定義』の見つけ方・引用方法

できるだけ、2次情報ではなく、1次情報を探しましょう。

書籍などの2次情報は理解しやすく便利ですが、その著者の考えや感情が含まれているため、正確な定義ではない場合があります。

偏った情報からスタートしては、偏った解答しか導けません。

例えば、ワークライフバランスというキーワードであれば、国のHPにその定義が書かれているので、そこから引用しましょう。

ソースとして望ましいのは、国等の公的機関の情報、学術論文などの情報、書籍などの情報、個人のホームページの情報の順になります。

しば

特に環境白書や防衛白書等の白書がおススメです。

データや用語の引用元として説得力が段違いです。

②『理想』の洗い出し

先ほど得た、定義を眺めながら、その言葉の定義する状態が達成できたのであれば、どのようなプラスの側面があるのかを、書き出していきます。

ポイントは、この段階では、論文に落とし込むこと、つまり着地点を考えないということです。自由な発想でOKです。

論文を作成するうえでは、材料は多ければ多いほどよいので、イメージできたことは、ブレインストーミングの要領で自由に書き出しましょう。

例えば、メンタルヘルスが達成されるのであれば、どんな状態になるのか?

  • 仕事に対する不安感がなくなる
  • 不要なストレスが減り、生き生きと働ける
  • 離職率が低下する
  • 業務効率が高まり、残業が減る
  • 業績がアップする

こういった感じで、書き出していきましょう。

③『現状(課題・阻害要因)』の洗い出し

次に現状を書きます。先ほど調べた『言葉の定義』や『理想』と比較しながら、現状を書いていきましょう。

先ほどの理想の時のように、思いついたことをどんどん記入してもらってOKです。

中々、現状の問題点が浮かばないという人は、『ヒト・モノ・カネ・時間』の軸から探ってみてください。

必ず見つかるハズです。

例えば、メンタルヘルスならば、

  • 100人に1人くらいの割合で病気休暇になる人がいる
  • 1度メンタルヘルスになると復帰しても、すぐ再発する
  • なかなか復帰できない(長期化)、再発防止のプログラムがない。
  • 復帰者は、もとの職場から異動することが多い。新しい環境でさらに自信を失う
  • 病休者が1人でると業務の負担が、まわりのメンバーにいくため、連鎖的に病休者がでる。
  • 適切なフォローがないから病休者がでる

但し、最終的に小論文にしていくときは、今の職場を否定するような書き方はできるだけ避けた方がベターです(あなたもその職場の一員であったのですから、問題が放置されてきたことへの責任があります。)。

しば

今の職場をディスる=組織&組織のメンバーであった自分を否定することになります。

やめておくほうが無難です。

④『その解決方法』の書き方

洗い出した、現実の課題すべてに対して解決策を考える必要はありません。

小論文では、具体的な解決策が求められます。

具体的な解決策がひねり出せそうな、現状(課題)にクローズアップすべきです。

何でもかんでも振り回さず、打てそうな球(課題)だけに集中してください。

解決方法を考えるにあたっては、先ほど考えた理想と現実をどうやって埋めていくかをイメージしましょう。

例えば、メンタルヘルスであれば、『定期的な1on1ミーティングよるフォローの実施』、『復職後、1年間は業務量を減らすなどの再発防止策の実施』といった所でしょうか?

最後にパーツをうまく繋げて小論文を完成させる

小論文を完成させるにあたっては、先ほど準備したパーツを組み合わせて、論理展開していきます。

  1. 用語の定義
  2. 現状(どんな課題があるか)
  3. 理想
  4. その為に何をするのか

 

以下のリンクに、実際に、手順で小論文の模範解答を10テーマで書いているので、参考にしてみてください。

参考記事 【まとめ】解答例文つき 頻出テーマ10選 昇進・昇格試験(小論文編) 

まとめ

学校のテストとは異なり、昇進・昇格試験は、その勉強方法や手順を誰も教えてくれません。

職場の親切な上司や先輩に聞けば、ふわっとしたアドバイスをくれると思いますが、注意してください。

その方法は、その上司や先輩が『たまたまうまくいった方法』に過ぎません。鵜呑みにすると、失敗します。

少なくとも、タイムロスをすることになります。

多くの人は、昇格試験・昇進試験に合格するための学習プランをメソッド(手順)として確立できるほど、多くの受験経験は有していません。

加えて、受験者である『あなた』と『その上司・先輩』は、経験もスキルも違うので、同じ学習計画をたてても、結局、うまくいきません。

しば

昇進試験にパスしたほとんどの人は、直感的に必要だと思う箇所を学習し、たまたま合格したというというのが真実です。

 

だから、先輩や上司に勉強法を聞いても無駄です。

上司・先輩の手法が、合格に導いてくれる保証はありません、根拠がなく再現性がないからです。

合格するために必要なのは、『合格までのロードマップ』には、何があって、自分が何を対策しなければならないかを、把握することです。

昇格・昇進試験に、志望動機の提出や筆記試験(択一式)、面接なども課されていて、何をやったら良いか、よくわからないという方向けに昇進・昇格試験全体のロードマップに関する記事も用意しています。

ご参考にしていただければ。

参考記事【完全攻略】昇進・昇格試験って何をすればいいの?合格までのロードマップとは

参考記事【完全攻略 昇進・昇格試験】小論文対策って何をすればいいの?合格までのロードマップを解説

今回ご紹介したように、『言葉の定義』、『現状』、『理想』、『その解決方法』これらをまず洗い出しした後に、順序立てて、組み立てていくことができれば、誰でも論理的な小論文を書くことができます。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。