田舎と都会だと、都会の方が警報がでやすいって本当? QA方式で防災士がお答えします。

台風

防災情報の種類が多すぎる

近年、毎年の様に風水害が全国のどこかで発生しています。その度に、「数十年に一度の豪雨」といった報道がなされていますが、これほど頻繁に発生すると、本当にその基準が本当に最適なのか?疑問が生じてきます。

自然災害のリスクを知るための気象情報や指数情報は、私たちの周り溢れかえり、専門家以外の人間は、どの情報がどの程度のリスクを伝えてるかを理解する事は、非常に困難です。

国では令和頑年から、警戒レベルの運用を開始し、いくらかはスッキリしましたが、レベル4相当とレベル4等といったややこしい表現が残っています。今日は、気象情報を中心に、防災士の視点から、住民の方が避難行動をとる上で知っておくべき情報を解説してきたいと思います。

 気象庁が発表する、大雨警報と洪水警報は、何が違うの?

 大雨警報は、大別すると大雨警報(土砂災害)と大雨警報(浸水害)の2種類があります。前者は、土砂災害のリスクが高まったとき(土の中に水が溜まったとき)に発表され、後者は、河川などでの決壊ではなく、下水管が処理できる以上の雨量となり、浸水するリスクが高まったときに発表されます。

洪水警報については、対象となる河川の流域の雨量が増え、今後水位が上昇し、洪水のリスクが高まると予測されるときに発表されます。

 

大雨警報はどれくらい雨が降れば警報になるの?時間雨量何ミリ?

数年前までは、時間雨量で警報基準が設定されていました。1時間雨量40mmとか地域によっては1時間雨量50mmといった形です。現在は、予測される時間雨量ベースでの発表はなされておらず、指数基準を設定し、その基準に基づいて発表しています。

指数基準の説明は非常にややこしいのですが、地面にどれくらい雨を受け入れる力があるかを算定し、基準値を設定します。雨が降った場合、その基準値に至るかどうかを、警報発表の基準としています。

 

 同じレベルの雨が降っても警報の出やすい自治体と出にくい自治体があるって本当?都会の方が、田舎より警報が出やすいって本当?

 本当です。警報の基準は自治体単位で設定されています。
例として大阪市(大阪府)と高山市(岐阜県)の以下のそれぞれの警報発表基準をご覧ください。大阪市の表面雨量指数基準が15で高山市が19です。よって高山市の方が、大雨警報(浸水害)が出にくいという事になります

大阪市の場合雨量指数大阪

高山市の場合

雨量指数 高山市

 

大雨警報(土砂災害)が発表される自治体と発表されない自治体があるって本当?

本当です。土砂災害警戒区域(一定の基準を満たす急傾斜地)が、その自治体内に無い場合は、そもそも大規模な土砂災害が発生しないので、大雨警報(土砂災害)が発表されることはありません。
上記の大阪市の大雨(土砂災害)がー表示になっていますが、これは発表対象外という意味です。

 

洪水警報は、すべての河川に対して発表されるの?

されません。洪水予報河川に指定された河川のみです。いわゆる大河川でないと対象になりません。1級河川でも対象にならない場合が多いと思われます。詳細はこちら(気象庁の洪水予報河川リスト)

 

 冒頭でもあったけど、警戒レベル4と4相当の違いは何?

 ウェザーニューズの説明がわかりやすいです。(以下引用)簡単にいうと、警戒レベル4は、市町村が発表する、避難勧告と避難指示だけです。右側に警戒レベル相当として気象庁が発表する情報が掲載されていますが、これはレベル4である勧告や指示を市町村が出す判断基準となっている、気象警報等です。なので、そろそろ警戒レベル4である勧告や指示がでるよといった意味合いで理解してもらえればよいと思います。

警戒レベル

 

避難勧告と避難指示(緊急)は、何故同じ警戒レベル4なの?

警戒レベル4の中にも幅あります。厳密に言うと、避難指示の方が、土壌雨量指数や、河川水位は上昇しており、危険な状態となります。

 警報と特別警報の違いは?特別警報の方が、危険が高まっていることは理解できるけど、どれくらい危険なの?

気象庁のHPによると「特別警報が発表された場合、お住まいの地域は数十年に一度の、これまでに経験したことのないような、重大な危険が差し迫った異常な状況にあります。」とのことです。警戒レベルで言うと5なので、いつ災害が発生してもおかしくない状況です。この段階で安易に避難所に移動する事は逆に危険になる事もあるので注意してください。

 コロナ禍で、避難所に行くのは心配です?家にいるべきか?

防災マップをまず確認しましょう。自宅が浸水想定区域内なのか?浸水するなら深さは何メートルなのか?土砂災害警戒区域内なのか?を確認し、区域外であれば、避難所にはいかない方が良いです。

 

先日(2020年7月6日)、令和2年九州7月豪雨で久留米市(人口30万4千人)が住民27万人を対象に避難勧告を発令したけど、勧告の対象者数ってどうやって計算しているの?

機械的に計算しています。浸水エリア内に住んでいる、人を対象として算定しています。例えば、10万人の都市で、洪水で8割が浸水するのであれば、10万人×0.8=8万人を対象に避難情報を発令します。

先ほどの久留米市のケースのように人口の大部分が、避難できるほどの、十分な施設数が確保されているの?

当然ですが絶対足りません。全員を受け入れることは不可能です。(そもそも、風水害による避難率は、非常に低くく、そのような問題は発生しないと思われます。)地震による避難者を全員受け入れることをベースに市町村は避難所を設定しているケースが多いです。

 そもそも、川沿いに重要施設が、建設されていることが多いけど何で?もっと内陸部に都市機能のつくるべきなのではないの?

歴史的に、河川は重要な物資の運搬機能がありました、よって川沿いに町が形成され、鉄道が敷設されているケースが多いです。今日のような、交通網が発達した時代では、内陸部へ都市機能という発想はでてきますが、コンパクトシティー等の発想が出てきていますが、どこまで対応できるかは不透明です。

 

今後、避難の際には以下の記事も参考にしてもらえると嬉しいです。
rice 家庭で必ず備蓄すべきもの(自治体から提供されない物資を知る方法)

 

 

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