ミスが多い=能力的な評価が低いは『誤り』
基本的に、能力評価は減点方式ではなく、加点方式です。どれだけ成果を産んだかで評価されます。
極端な話、仕事で100の成果を出して1コのミスをするAさんと、1000の成果を出して、20コのミスをするBさんだとBさんの方が、能力的に高いという評価になります。
ミスを恐れて、縮こまっている人間と積極的に取り組んで成果を出した結果、ミスをした人間とが同じ評価になることはありません。

但し、Bさんの方が、Aさんより評価が低くなる例外もあります。
それは、ミスした後のリカバーが、「全くできない」or「ミスに気付かない」ケース、又は自分でリカバーの方法を整理できず上司や同僚に丸投げというケースです。
いわるゆる、『なんにでも手を出すけど、自分で自分の尻が拭けない』と人であるケースです。
この場合、その職場は本当に大変な目に遭います。Bさんは評価以前の問題、「単なるやべぇ奴」爆弾級の人材として扱われるようになるでしょう。
ミスは誰にでもあります、が、そこからのリカバーがどれだけ上手いかどうかで、その人の仕事における評価が決まります。
順調に進んでいるプロジェクトは、基本誰がやってもうまくいきます。できて当たり前なので、担当者の能力が評価されることはありません。ミスが発生した時や事業が傾いたとき、どれだけスピーディーにかつ適切に立て直せるかが、高い評価を受ける上で、重要なのです。
余談ですが、優れたプレイングマネージャーは、常に傾いた事業の立て直しや、誰かの業務ミスのカバーに入っています。いわば最後の火消し役として機能しています。こういった人材が、あなたの部署にいるのか・いないのかで職場の雰囲気や生産性がガラッと変わってきます。
仕事でミスはつきもの。落ち込むより、的確にリカバーしよう
トラブルやミスが発生した時に、いち早く上司に報告することも重要ですが、それだけだと、ただの「困ったちゃん」です。能力的にも成長しません。
実際私の職場でも、ミスの原因分析ができずリカバーが全くできない人がいます。マニュアル等に答えがある問題を解くのはできるけど、答えがない問題が出てきたときに、すくんでしまい動けないタイプの人の事です。
リカバーのできる出来ないに、年齢は関係ありません。
自分の仕事について思考する習慣がない人、いわゆる指示待ち人間の人は、与えられた業務を教えられたとおりにこなすため、トラブルが発生した時に、それ以外の手段を選択する事ができません。業務を進めるための複数アプローチを持たないため、自力でリカバーができないのです。
結果、「どうしましょう??」と丸投げに近い状態で上司や先輩に助けを求める事になります。
若手社員であれば、経験経験不足を理由に「しゃあない」の一言で片づけてもらえますが、周りからの信頼を失わないためにも最低限、以下の点については自分で整理しておきましょう。
現状の報告
何が起きているか。トラブルやミスのリカバリーには、多くの人に助力してもらわなければならない場合もあります。できれば簡単にペーパーにまとめておいた方が良いでしょう。
原因の特定
なぜ、そのミスが発生したのか?そもそも、仕組みの問題なのか?単純なヒューマンエラーなのか?
影響の範囲の特定
今回のミスがどの程度の影響範囲をもっているのか?プロジェクトの一部で、全体としては問題はないのか?スケジュール遅延が発生するのかしないのか?追加で予算が必要なのかどうなのか? etc
特に、上司が知りたがっている点は、当初の予定通り何とか立て直せるのか否かです。
解決策の提示
いつまでに、何をすれば、この問題を除去できるのか?それとも除去できない問題なのか?できれば、複数パターン提示できればベストです。
以上の4点が、ある程度スムーズにできればミスをしても周りは理解はしてくれます。
しば
ミスが発生した時に、上で挙げたような要点をまとめて報告するのは、社会人としてのお作法の範囲だと思います。
ただ、現実は口頭で容量の得ない話をする人が殆どです。パニックにならず、まずは落ち着くことが大切です。