解答例文つき 昇進・昇格試験(論文編)|ワークライフバランス|働き方改革をどのように達成するのか?

ワークライフバランス

『ワークライフバランス(働き方改革)をどのように達成するのか?』このテーマは私が、実際に管理職の昇進試験で面接官に問われて、モゴモゴしてしまった、いわくつきのテーマです。

当時は、頭が真っ白になって『適材適所で業務を振ることで、効率よく業務を進めワークライフバランスを達成する』みたいな理想論で逃げた記憶があります。

幸いにも深追いされませんでしたが、おそらく「それが簡単にできれば、誰も苦労しねーよ。コイツ浅いわぁ」と面接官には思われたことでしょう。

ワークライフバランスに限らず、昇進試験で求められるのは理想論ではなく、具体論です。

ということで、今回はワークライフバランスの達成には何が必要かをテーマに小論文の模範解答(1,600字程度)を公開していきたいと思います。

その他、昇進試験について何をどう勉強すればよいか不安な方、志望動機や他テーマの小論文の作成について学びたい方は、こちらからどうぞ。

参考記事【完全攻略】昇進試験って何を勉強すればいいの?合格までのロードマップとは

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しば

なお、時間的な余裕がある方は、自分の言葉で書くことをおススメします。(読んで理解する能力と、自分の考えを言語化して書くという能力は全くの別物です。書くスキルは、実際に書かなければ伸びません。)

小論文作成の準備|キーワードの洗い出し

① 言葉の定義を必ず調べる

言葉の定義を調べるにあたっては、出来るだけ公式なソースにあたりましょう。国や公的機関のホームページが最適です。

書籍や企業のHPには、そこの筆者の考えが入っているので、偏った定義をしている可能性がありますから注意しましょう。

今回のワークライフバランスは内閣府のHPにキッチリ定義されています。

仕事と生活の調和とは(定義)

多様な働き方が確保されることによって、個人のライフスタイルやライフサイクルに合わせた働き方の選択が可能となり、性や年齢にかかわらず仕事と生活との調和を図ることができるようになる。

 

男性も育児・介護・家事や地域活動、さらには自己啓発のための時間を確保できるようになり、女性については、仕事と結婚・出産・育児との両立が可能になる。

引用:内閣府HP(外部リンク)

② 理想の状態をイメージする

ワークライフバランスが実現されれば、どんな状態になっているか?定義を見ながらイメージを膨らませましょう。

キーワードを洗い出しする時点では、体裁を気にする必要はありません。自分の理想を自分の言葉で、どんどん書きましょう。

  • プライベートが充実できる。
  • 育休や産休が取りやすい。場合によっては時短もとれる。これは女性だけでなく男性も。
  • 1人1人の業務時間が短縮される。残業が減る。
  • 家庭生活が安定する⇒仕事への活力が湧く⇒仕事が効率よく進む⇒家庭生活が安定・・・
  • ホワイト企業になる⇒企業として(組織として)価値があがる⇒良い人材が集まる⇒業績が高まる⇒・・・好循環。
  • 離職率の低下

③ 現実をイメージする

  • 仕事の総量は変わらないのに、ワークライフバランスは無理という風潮がある。
  • 実際に有給の消化率が、2割に満たない。
  • 有給は、取ったもん勝ち。責任感強い人ほど損をしている。
  • 権利は主張するが、義務は履行しないメンバーがいる。
  • 有給の取り過ぎ=悪という価値観がある。だから、プライベートで有給をとるときは、気後れしてしまう。
  • いくら時間をかけも、良いものができれば評価されるという組織風土。利益を最大化、効率化は2の次。
  • 夏季休暇とか代休の消化率は高い。これは義務なので。
  • 同じ部署なのに一部の人だけ、早く帰れる。(仕事の割り振りが、個々人の力量と一致していない)
  • フォロー体制がない、だから休めない。
  • 会議で発言してアイディアをだせば、仕事を振られて損。だから発言しない。
  • 仕事とプライベートの優先順位が人によって違う、価値観が違うので平行線にしかならない。
    例えば、子どもの運動会や参観日と重要な商談の日程が被った場合。人によって基準が違う。

④ 余力があれば、マイナス要因も考えておく

余力があれば、マイナス要因も考えておきましょう。

今回であれば、ワークライフバランスが達成されたときに危惧されることは何か?を書き出しましょう。

  • 過剰に残業が抑制される⇒仕事の質が下がる、給料が減る。
  • 仕事の総量が減らないなら、結局、裁量労働制の管理職にしわ寄せがいく。⇒実際に管理職を希望しない人が増えた。
  • 若手を成長させるためには、あえて無駄なことをさせる必要がある。自分で考えさせて、小さな失敗をさせることが大切。効率が最優先されると、そういった時間も失われる可能性がある。

⑤ 具体的な解決方法をイメージする。

理想と現実をそれぞれ見比べてください。理想と現実を比較して、管理職としてワークライフバランスにどうやって貢献できるかを考えてください。

ちなみに私が思いついたのは、「業務効率を上げて仕事を圧縮」、「休みを取りやすい環境の構築」、「フォロー体制の構築」の3つです。実際に論文中で、その具体的な解決方法を整理してみます(以下参照)。

小論文 解答例文

小論文を作成するにあたっての論理構成

作成するにあたっては、先ほど準備した①~⑤の材料を組み合わせて、論理的な文章を構築します。論理展開としては以下の順番がおススメです。

  1. 用語の定義(今回はワークライフバランスとは)
  2. 現状(どんな課題があるか)
  3. 理想
  4. その為に何をするのか

解答例文 ワークライフバランス(働き方改革)をどのように達成するのか?

内閣府の重点戦略会議では、『ワークライフバランス』は次のように定義されている。

「個人が仕事上の責任を果たしつつ、結婚や育児をはじめとする家族形成のほか、介護やキャリア形成、地域活動への参加等、個人や多様なライフスタイルの家族がライフステージに応じた希望を実現できるようにすること。」

この定義に沿って考えると、管理職として職場のワークライフバランスの達成に貢献するとは『仕事の業務効率を高め、プライベートな時間を確保しやすい環境・体制を構築すること』であるとの結論に至った。

以下に、実際にワークライフバランスを達成するために、職場の課題(現状)と具体的な対策について論じることとする。

1.職場の課題(現状)について

ワークライフバランス(働き方改革)を達成するうえで、職場の課題(現状)は、端的に示すと以下の3点に集約されると考える。

(1)仕事の総量が変わらない、残業が多い。

(2)有給の取得率が2割程度、責任感の強い社員ほど、休暇を取るときは、気後れしてしまう。

(3)フォロー体制がなく、業務効率が悪い。

2.具体的な対策について

管理職として、この3つの課題へのどう対応すべきか、以下に具体的な対応策を挙げる。

(1)業務効率を高める事による残業時間の縮減

それぞれの担当者が担う業務には、忙しい時期と暇な時期があり、この忙しい時期に実施しているタスクが、ボトルネックとなり、スムーズな事業展開を妨げている現状がある。

業務効率を上げるためには、管理職はボトルネックを把握し、そのタスクに関わる係員の人数を増やすなどの対応を取る必要がある。

具体的には、プロジェクトの最終ゴールである成果物を達成するための、個々の作業理リスト(to doリスト)とその実施時期を抽出し、それぞれの作業ボリュームと難易度を評価して、それぞれの作業の軽重を数値化する。

数値化されたデータから、あらかじめボトルネックを事前に特定し、人員を手厚くしておくなどの対応を取ることで、業務効率が高まると考える。

(2)休暇申請しやすい環境の整備

私の部署の有給取得率は、平均して年間の有給取得率は10日前後となっており、以前より取得率は高まっているものの、未だ休みがとりやすい職場とは言い難い。

社内に目を向けると、有給取得率は、部署によって異なっており、残業が多い部署の有給取得率が低い傾向が認められるものの、残業が多いが、有給の取得率は一定の水準に達している部署もいくつかある。

この違いは何か、どうすれば有給取得が取りやすい環境になるのか。

1つの考察としてだが、上司を含め、チーム全員が有給を取得していれば、気後れすることなく有給の取得を申請できるのではないだろうか。

無理強いはできないが、有給取得率を高める為に、チーム員全員が一律的で有給取得を推進していくといった視点を取り入れることも有効ではないだろうか。

例えば、所属部署の業務目標に残業時間の圧縮が掲げられているが、そこに有給の目標取得時間も加えることで、有給取得率を高める事ができるのではないかと考える。

また、これらに加え、残業の時間数と同様に休暇の取得時間数も管理職が把握し、休暇時間数が少ない部下に対しては、有給取得を促すなどの取り組みも有効であると考える。

(3)フォロー体制の構築

新入社員にはフォローする専属の先輩職員がつくというメンター制度があり、知識・経験が少ない社員でも、悩むことなく業務を進められるよう体制が敷かれている。

私自身も新人の頃に、忙しそうにしている先輩に気後れして質問ができなかった経験があり、メンター制度は質問のハードルを下げる良いしくみであると思っている。

一方で、2年目以降の経験の浅い若手、知識・経験の乏しい異動者(中途採用者)については、周りから、多少の助言はあるものの、独力の業務達成が求められている。

独力で仕事の進めていくにあたっては、どうやって進めればいいか悩む、過去の資料を探す、方向性を考えて前任者やベテラン社員に確認するという流れになるが、この悩む時間や過去資料を探す時間は、何も生み出すことはない無駄な時間である。

この無駄を解消する1つの方策として、担当者を決定するのと同様、サポート要員(前任者等)を決めることで、円滑な事務遂行に寄与すると考える。

管理職への昇進が叶ったなら、上記3つの具体策をもってワークライフバランス(働き方改革)に貢献したいと考えている。

(文字数1,600字)

補足 メモ

準備したけど、使わない項目があったよ(理想の状況や達成後のマイナス要因)と思われた方。

大丈夫です、無駄にはなっていません。

色んな情報を揃えて、いちばん説得力のある組み合わせを考える方が、絶対良い小論文になります。

材料は多ければ多いほど良いのです、少ない材料では、どんなに文章の上手い人でも、説得力ある小論文は作れません。

説得力のある小論文をしようと思えば、より大きなバックボーンとなる知識・情報が必要です。

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