【例文解答つき 昇進試験の小論文】 管理職が果たすべき役割とは(抱負・自己PR)

管理職が果たすべき役割

小論文作成の準備|キーワードの洗い出し

地に足の着いた具体的な小論文とするため、材料となるキーワードの洗い出しから始めましょう。

今回のテーマである『管理職が果たすべき役割』は、多岐に渡るため色々な書き方ができるテーマです。

採点する側は、現場の課題を解決し、チームの成果を高めてくれる人材を管理職に昇進させたいと考えています。

つまり、このテーマで論文を書く際のポイントは、「管理職の仕事とは何なのか」を理解したうえで、「現場の課題」と「その解決方法」を提示しなければならないということです。

論文内で提示すべき3つの論点
  1. 管理職の仕事とは?
  2. 現場の課題
  3. 管理職として、所属チーム全体の生産性を上げるような方法の提案

自分が管理職になれば、どういった点に改善をもたらし、所属部署の利益・パフォーマンスを向上させることができるのかについて具体的な視点で書きましょう。

① 言葉の定義を必ず調べる

冒頭にも書きましたが、管理職の役割は多岐に渡ります。管理職の役割が具体的にイメージできなければ、説得力のある小論文を書くことはできません。

ざっくりですが、管理職が果たすべき役割には大きく4つあります。

管理職 4つの役割

これらの役割が職場の上司を通して、詳細をイメージできていればいいのですが、それが難しい場合は、書籍を活用しましょう。

以下に、私がこれまで読んできて、現場レベルで役に立った管理職向けの本を紹介するので、参考にしてください。イメージが膨らむはずです。

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しば

ちなみに、私なら、管理職の仕事を以下のとおり定義し、イメージを膨らませて論文を書きます。

  • 人材育成(人事評価、フィードバック)
  • 部下のサポート(フォロー、モチベーション管理)
  • プロジェクトの進捗管理
  • プロジェクトの目標設定
  • その他プロジェクトを効率的に進めるための、ルール設定(手順化、マニュアル化、その他 etc)
  • 人員の管理(担当者と、その担当業務の決定)
  • 社内調整、部局間調整
  • 対外交渉
  • 専門性、広い視野から助言

② 理想の状態をイメージする

今回は、理想の状態=管理職の仕事が果たされている状態なので、①とほぼ同じです。

③ 現実(問題点・課題)をイメージする

今回のような、『管理職の役割』といったテーマだと、現実(問題点・課題)が漠然と大きなものになりがちです。

大きな問題・課題を取りあげても、実効性のある解決のアイディアまで到達しないので、注意してください。

例えば、営業全体の売り上げUPという課題に対して、誰が見ても納得するような実効性の高いアイディアを、文量が限られた小論内で示すことは難しいと思います。

表を使って職場の課題を、因数分解して、実効性のある解決方針が提示できる小さな課題に分けていくというやり方が、おススメです。

例)課題の因数分解

職場の課題 因数分解(課題詳細) さらに因数分解(より詳細)
特定の人に仕事が集中(残業) ◆専門知識が一部の人に偏っている ◇仕事の俗人化
◇社員のスキルレベルに高低がある
◇人事異動で専門性のある社員が引き抜かれた
◆業務の進捗管理ができていない ◇硬直的な事務分担
◇フォロー体制が組めていない
◇業務量・レベルが未把握

④ 余力があれば、マイナス要因も考えておく

特になし。

⑤ 具体的な解決方法をイメージする。

この時のポイントは、管理職は実務のプロフェッショナルであるということです。

時々、論文や志望動機で夢を語ろうとする人がいますが、「理想論」や「べき論」は昇進試験では不要です。

課題に対して理想を語ることは、経営層の役割ですから、管理職は実務者として、課題に対して、実現可能な方策を見つけ、着実に実行することが求められます。

課題解決のアイディアは、インパクトは小さくても構わないので、実効性を重視して書くことが求められます。

先ほどの表に、解決のアイディアを追記しましょう。

例)因数分解した課題に対する解決方法

職場の課題 因数分解(課題詳細) さらに因数分解(より詳細) 解決のアイディア
特定の人に仕事が集中(残業) ◆専門知識が一部の人に偏っている ◇仕事の俗人化 スキルの継承、大胆な部署内の配置換え
◇社員のスキルレベルに高低がある 機会の提供、学習会への強制参加
◇人事異動で専門性のある社員が引き抜かれた コア人材に指定(一定期間異動させない)
◆業務の進捗管理ができていない ◇硬直的な事務分担 柔軟な事務分担(必要に応じていつでも見直す)
◇フォロー体制が組めていない 複数担当制及び柔軟な担当割の見直し
◇業務量・レベルが未把握 業務管理シートの活用。担当割前の業務レベルの把握

小論文 模範解答

小論文を作成するにあたっての論理構成

作成するにあたっては、先ほど準備した①~⑤の材料を組み合わせて、論理的な文章を構築します。論理展開としては以下の順番がおススメです。

  1. 用語の定義(今回は管理職の役割)
  2. 現状(どんな課題があるか)
  3. 理想
  4. その為に何をするのか

解答例文 管理職が果たすべき役割とは(抱負・ビジョンレポート)

管理職に求められる役割とは、人材育成(人事評価、フィードバック)、部下のサポート(フォロー、モチベーション管理)、プロジェクトの進捗管理など、非常に多岐に渡るが、その本質は、『チームをうまく機能させて、成果をだすこと』であると認識している。

その一方で、管理職が解決すべき職場の課題に目を移すと、難易度の高い業務が特定の人間に業務が集中することで、プロジェクトの遅延と残業が常態化といった問題が生じている。

組織が継続して、さらに成果を上げるためには、仕事が個人に属人化しているこの状況から脱却しなければならない、本論文では、この問題を解決のために管理職が果たすべき役割・アイディアを示す。

一、チーム員の専門力を底上げし、難易度の高いプロジェクトの担い手を増やす。

向上心や専門分野に対して資質がある係員(複数人)に、研修を受講させ、専門力の底上げを図るとともに、仕事が集中しているメンバーから研修修了者へ業務の引き継ぎを実施する。

専門的な業務を、OJTで確実に引き継いでいくためには、ある種の強制力が必要なことから、引き継ぎがある程度進んだ時点で、担当換えを実施し、後任の独り立ちを強力に進めていく。

こうした専門力の向上と配置換えを組み合わせることで、スキルの分散を進めることができると考える。

二、柔軟な業務分担を実施する。

職場全体の専門力が高まれば、フォローできる人材がいないという状況からは脱却できるが、実際に職場で密なフォロー体制を構築するには、その『しくみ』を導入しなければならない。

例えば、年度当初に担当が決まれば原則動かさないといった硬直的な事務分担のルールを見直すことが、必要ではないかと考える。

年度途中での柔軟な配置換えは、年度当初にチーム員に提案し合意形成しておく必要があるが、取り入れることができればチーム員それぞれが処理できる業務範囲が広がることに加え、必要な時に必要な人材を割り当てることが可能となり、フォロー体制の構築につながると考える。

三、最適な事務分担を実現するため、管理職が業務をto do レベルで正確に把握する

上記の2つが、上手く機能するための大前提として、管理職自身が業務ボリュームやその難易度を適切に把握しておくことが必要である。

それぞの社員の適性にあった業務を適正なサイズで割り振りすることは、業務の平準化だけでなく、人的資源、金銭的資源を最大限に活用するために不可欠であると認識している。

この適切な業務の割り振りの実現には、管理職がその業務に含まれる個別の to do まで、把握しておくことが必要である。

仮に、管理職自身がその分野での経験が浅いのであれば、メンバーの力を借りて、業務に紐づく、個々の作業についても、正確に見積もることが不可欠である。

これら3つ解決のアイデアは、管理職の職位とチームの理解があって初めて実現するものである。

私が管理職の職位が与えられるのであれば、強い意志を持って、各チーム員のスキル底上げとフォロー体制の構築に取り組んでいきたい。

約1,200文字

しば

その他、昇進試験について何をどう勉強すればよいか不安な方、志望動機や他テーマの小論文の作成について学びたい方は、こちらからどうぞ。

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