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夢をかなえるゾウとは?どんな本
一言でいうと、娯楽的な要素がふんだんに詰まった笑いながら自己啓発本です。これまで、どちらかといえば堅苦しくなりがちだった、自己啓発書の分野に笑いや娯楽的要素を取り入れた、全く新しいジャンルになります。楽しく笑いながら、ゆるーく学ぶことができます。
全く新しいジャンルの自己啓発本です。
メインターゲットは大学生~30代前半くらいの、比較的若い世代の方をメインターゲットにして書かれていますが、私のようなアラフォーおっさん世代にも響くところはたくさんあるので、読んで損はありません。
しば
ストーリーとしては、関西弁をしゃべるインドの神様ガネーシャが、社会や仕事等々、悩む主人公に対して、様々な課題を出しながら成長を促すといった流れになっています。
体系に沿った自己啓発本というよりは、章ごとにワンテーマを扱うといった形をとっており、娯楽的な要素が前面にでています。
どれから読むべき?(自己啓発本としての各シリーズの評価)
それぞれのシリーズの特徴と、おススメのポイントを書きたいと思います。若干好みの部分もあるかもしれませんが、シリーズすべてを通して、めちゃくちゃ読みやすくて、面白い、娯楽の部分は甲乙つけ難しといった感じなので、自己啓発という観点から評価していきます。
私の評価は以下の通り、1と4がおススメです。ガネーシャの教えの濃度(気づきの部分)と自分の生活や行動に取り入れることができるかという視点で見た場合、それぞれのシリーズには違いがあります。
しば
繰り返しになりますが、アラフォーの方や管理職の方にはシリーズ4がおススメです。
シリーズの中で、一番残酷で一番現実的な「夢を叶えるゾウ」。これまでのシリーズは、ターゲットが若者寄りだったけど、4は、しんどい思いをしてきた中高年の方が刺さると思う、いつの間にか自分を物語の中に投影し、学んでしまいます。
というのも、これまでの1から3までのシリーズの共通事項は、「幸せになるには、夢を実現するべき」だったのに対して、4では、「幸せになるには、夢を手放す事も時には必要」という考え方に軸足を置いた内容になっています。
この諦める事、受け入れる事については、自分の生い立ちや家族構成とも被る部分もあって、「しば」自身にもすごく刺さりました。
それぞれのシリーズのパワーワードを一部ご紹介します
- 「本気で変わろ思たら、意識を変えようとしたらあかん。意識やのうて「具体的な何か」を変えなあかん。具体的な、何かをな」
- 「自分にとってうれしゅうないことが起きても、とりあえずでもええから「運が良い」で思うんや。口に出して言うくらいの勢いがあってもええで。そしたら脳みそが勝手に運がええこと採し始める。自分に起きた出来事から何かを学ぼうと考え出すんや。そうやって自然の法則を学んでいくんや」
- 「ええか? よう聞いとけよ。どないしたらうまくいくか、どないしたら成功できるか、実は、みんな心の底では分かってんねん。自分かて今の会社でどないしたら出世できるか、どないしたら給料上がるか、本当はなんとなく分かってるやろ。でもやれへんのや。なんでや?
それは、『面倒』だからや。世の中のほとんどのやつらが凡人やってんのも、そいつらが『面倒臭がり』やからや。それだけなんや!」
- こうして子どもの頃にもらった『お駄賃』が、アルバイトの「時給』になり、会社の『給料』になります。すると給料の範囲内でしか仕事をしませんし、仕事をできるだけ減らそうと考えるので給料が増えることはありません
- 「仕事、お金、人間関係、幸せ……人間の悩みなんちゅうのはいつの時代も同じや。そんで本ちゅうのは、これまで地球で生きてきた何億、何十億ちゅう数の人間の悩みを解決するためにずっと昔から作られてきてんねんで。その「本でも解決できへん悩みちゅうのは何なん? 自分の悩みは地球初の新種の悩みなん? 自分は悩みのガラパゴス諸島なん?」
- この世界はな、自分がどこまで『知る』かを、自分で決められるようにできてんねん。自分はこの先の世界をもっと知りたいんか、それともここで止めるんか。それを決めることができるんは自分だけや。
- 「仕事を選ぶとき一番大事にせなあかんのは、これまでの人生で自分が何に感動したかちゅうことや。そんで自分が受けた感動を、今度は人に伝えたい、伝える側に回りたい、そう思たとき人は自然な形で仕事ができるんやで。せやから最初は「お客さん」なんや。お客さんとして感動したことを仕事にして、自分と同じようなお客さん一杯作んねん」
- 「人間にとって、自分で考えて工夫していくんはめっちゃ楽しい作業なんや。それはゲームしたりテレビドラマ見る以上に楽しめるんやで。せやけどほとんどの人は、仕事をそういう形まで持っていけてへん」
- 人に迷惑をかけられないのは、自分が何を恐れているからか。評価が下がることや、この人はダメだと思われたくないから、人に迷惑をかけることを恐れている。人の評価を大切にしすぎると言う事は、自分が本当に大事にしなければいけないものを、見失ってしまうことでもある。
- もし正しい教えが、必ず人を正しく導くんだとしたら、この世界に、正しい教えが現れた時点で、みんな正しい行いができるようになるはずだ。だけど、そうはなっていない。
- 世の中では、偉大な仕事をした人は、夢を叶えた人と思われているけれど、本当は違う。どんな偉人にも、叶えられた夢と、叶えられなかった夢がある。
- 夢を叶えるために、もっと頑張ればよかったと後悔する人は、ビールが飲みたいなと思って、仕事を早めに切り上げて、飲んだビールの旨さを忘れている。努力して偉大な仕事をするのも、ビールを飲んで酔っ払って、家でごろごろしたりするのも、同じ人間の欲求。つまり夢なんやで。
- ある夢にこだわって実現しようと努力し続けるのは、素敵なことだが、その夢に縛られて不幸になってしまうなら、手放さなあかん時もある。
- 夢の叶え方と、夢の手放し方の両方を学び、選べるようになる事は、後悔しない人生を送る上で、最大の助けとなる。そうすれば、夢を叶えるために努力する。夢に縛られる苦しみから解放される。どちらの道にも進むことができる。結果、本当の意味での、自由な人生を手に入れることができる。
そもそも夢がない人間はどうすればいいの??
夢をかなえるゾウは、主人公が夢をもっているけど、実現できないという状況から物語がスタートします。要するに夢があることが前提なのです。(4だけ異例で夢を探して、見つけて、諦めるというストーリーです。)
夢を仕事にしろは、真理だが、現実は非常に厳しいと思います。以前に記事にしたので、こちらを参照ください。

しば
正直、アラフォーのおっさんには、この本に書かれている内容を実行する事よりも夢を見つけることの方が大変です。
日々の仕事で部下のフォローや育児で終われ、そんなものを探す余裕も忘れて、自分がそもそも何が好きだったかも思い出せません。
夢なんて大それたものじゃなくて、自分の適性を生かして、仕事や社会に還元する事という事が出来ればいい。心地よく平穏な日々の生活を、積み重ねていくことが大切なんじゃないでしょうか??